寿屋_おおそうじ

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X-FACTOR TPB vol.8 : Overtime

第八巻は前回から引き続きのストーリー。#46-50とLayla Miller SPECIALを収録。最後のはMessiah Complexで取り残されたLaylaがSummers Rebellionに参加するまでを描くワンショット。2008年10月発行ということでRuby Summersや老Cyclopsはここが初出のようです。

さて本編。#46-49は現代でのX-FACTORメンバーによるバトルが中心に繰り広げられる。
謎のサングラスの男Cortexは引き続きMonetを操りLenoreの暗殺を企てる。DarwinがMonetに抵抗するが空中から放り投げられて退場、代わりにTheresa(Siryn)が立ちはだかる。
Cortexの背後にいる80年後のDr.Falconeによると、Lenoreは将来ミュータントレジスタンスの中心人物Hecat'eの祖母となるため、過去に遡って殺そうとしているらしい。ターミネーターのような話だ。ちなみにこのあたりの物語は90年代後半のX.S.Eという作品で語られているようだが詳細は不明。
そして、未来世界ではDr.Doomを説得中のMadroxらの前に、Rubyの仲間としてTrevor Fitzroyが現れる。Fitzroyといえば90年代BishopのアークエネミーだったVillanで、こちらもX.S.E展開に関連しての登場となっている。

#47。向かい合うMonetとTheresaの前に未来からOmega Sentinelsが三体送り込まれてくる。しかしこれはCortexにとっては想定外の事だったようでSentinelsはMonetも含めて攻撃を始める。さらに駆けつけたLongshotがCortexと対峙、X-FACTORが反撃に転じる。
渾身の攻撃でSentinelを破壊するTheresa。苦戦するLongshotも躱された投げナイフが幸運にも壁に反射してCortexにヒットする(Longshotの能力だ)。これによって洗脳が解けたMonetがCortexに掴みかかると、サングラスが落ち彼の正体が判明する。未来から送り込まれたCortexとはMadroxの分身だった。
未来世界ではMadroxらがDr.Doomの説得に成功して彼にタイムマシンを作ってもらおうとSummers Rebellionに迎え入れている。

#48は未来世界でのDr.Falconeから始まる。彼をミュータント殲滅に扇動し、時空の狭間を漂っていたMadroxの分身をCortexとしたのはDamian Trypだった。Trypは単行本2巻からの再登場。CortexはMessiah Complexで未来に送られた二体の分身の一人のようで、Cableの未来に飛ばされたことに掛けてかTechno Organic技術によって不死身のCortexに改造されている。
現代では洗脳が解けたMonetとTheresaによって押されるCortexだったが、逆に手薄になったLenoreを直接狙う。しかしそこに立ちふさがったのはRictor, GuideとShatterstarだった。

#49。遠くに居たはずのRictor達だったが、Shatterstarの新しい能力であるポータルを通りぬけ一瞬でデトロイトに帰還し、Cortexの前に立ちはだかる。ちょっと前になるがJhon神父から「お前らX-FACTORが来るといちいちろくな事にならん!」と言われ「おっしゃる通り」「もう帰ります」「殺そうとしてゴメンなさい」と引き下がる三人が可笑しい。
ほぼフルメンバーとなったX-FACTORでもCortexを倒すには至らない。CortexがLenoreに迫るその時、謎のポータルが開き彼は消えてしまった。未来、Dr.Doomの作ったタイムマシンが完成し、装置を起動すると現れたのはCortexだった。そう、ミュータント殲滅を目論みCortexを現代に送り込んでいたのはDr.Doomその人だった。
急にDr.Doomが翻意したような書き方になってしまったが、ここまでのLaylaやCyclopsとの会話の中でそれらしいことを匂わせていたのかもしれない。Dr.Doomはあまりミュータントに干渉する人ではないと思っていたんだけどなあ。正直その辺りが上手く読み取れていないのが悔しいところであり、再度読み直したいとも思っている。

さて長編ラストとなる#50。80年後の未来に現れたCortexはDr.Doomに促されるまま攻撃を開始、Fitzroyが死亡する。息子を殺され激昂するRubyだったが、今度はDoomに操られたCyclopsが現れOptic Blastの撃ちあいとなる。辛くも勝利するもDr.Doomは逃亡、Fitzroyの死体の前でRubyはLaylaにある依頼をする。
屋外ではMadroxとCortexが直接対決。Summers Rebellionのメンバーの協力もあって何とか対抗するが、そこにFalconeがSentinelsに搭乗して現れる。五体合体超巨大Sentinels"VOLTRON"となり、Summers Rebellion全てを滅ぼそうとするFalcone。未だ健在のCortex。まさに絶体絶命となった危機を救ったのはLaylaによって復活したFitzroyだった。彼はそのエネルギードレイン能力でCortexを弱らせる。RubyがVOLTRONを制止すると、Fitzroyは吸収したエネルギーを放出。Cortexはそのエネルギーの光の中に消えていったのであった。
かくしてMadroxは現代に帰還。Laylaはさらに過去に飛んでX-FACTOR探偵社に押しかける前の自分自身の前に現れ、少女の自分にこれから起こることの全てを話す。これがLaylaの「I know stuff」の正体だったのだ。


ということで単行本二冊に渡った「Time a half」「Overtime」編が終了。Shatterstarと大人になったLaylaが加わりX-FACTOR探偵社も新しいステージに以降します。Laylaの謎めいた予知能力の種明かしがされたわけですが、今度は謎の死者蘇生能力を獲得しています。本人曰く「これをすると魂の無い存在としてしか復活できない」らしく、今回のTrevor Fitzroyに関して言えば、これによって彼はVILLANとなってしまったということになる。このあたりは10年以上前の展開を引っ張ってきて上手い具合に組み込んでいる(さらに直前のMessiah Complexの展開も)のだから面白い。
イラストはDe Landro、表紙はYardin。絵的にインパクトがあるのがなんといっても五体合体VOLTRON。

こいつ他誌でもでてきたことあるのかな?


さてX-FACOTR探偵社もついに50号を超えます。次回はコスチューム変更や号数リセットなどがあり、心機一転再スタートという風になります。(まあ脚本イラスト表紙とスタッフは変わらず内容は安定しているのですが)次の単行本紹介の前に何かTips的な話題でも取り上げられたらと考えています。それでは。

  

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