記憶喪失になって悪かった事良かった事
こんにちは、寿屋です。
このたび病気をしたことで記憶喪失となりました。(関連:ご報告 - Children & Weapon Smith)
記憶喪失と言っても「俺は、俺は誰なんだ?ここは何処なんだ?」とドラマなどであるような状態でなく、ここ数年の記憶がすっぽり無くなっていることと、ここ数日の記憶が前後する(昨日の事を今日の事と思ったり、逆だったり)という程度です。
幸いな事に投薬で病状も回復傾向にあり、また勤め先の福利厚生が手厚いこともあり、なんとか社会復帰できそうな状態にあります。
さてせっかく中々できない経験をしたということもありますので、記憶喪失になったことで悪かったこと、良かったことを、本エントリにまとめてみたいと思います。
■ 記憶喪失になって悪かったこと
最初に悪かったことの方を。
>最初の数日間はショックで泣き続け
忘れてしまったここ数年というのが、ちょうど子供が生まれてからこっちのことだったため、自分に子供がいるという実感がゼロだったのですね。
これがまた辛い。向こうはまだ小さいこともあり、普段の通り接してくるわけですから、こちらは戸惑うわけですよ。
また、奥様ちゃんが作ってくれたアルバムがあるのですが、そこに写っている子供と一緒に遊んでいる写真を見ても、ほとんど他人事のように見えてしまう。これはきつかったですね。
>仕事や趣味を続けられなくなる
最初に少し書きましたが、病気をする前までにやっていた業務を完全に忘れてしまったため、復職というものがとても難しい状態です。これも最初は不安でしょうがありませんでした。
ですが幸運なことに、病院のリハビリや会社の福利厚生、同僚のフォローなどでなんとかなりそうではあります。これが手に職つけて腕一本でやっている方などの場合は大変なことになってしまうかと思われます。
趣味もそうですね。この忘れてしまった数年の間に始めた趣味などがあったら、その経験はゼロになってしまうため、続けることが難しくなってしまいます。
■ 記憶喪失になって良かったこと
ついで良かったこと。まあ記憶喪失になって良かったことなんて言うのも不謹慎かもしれませんが、こう思うと良いんじゃないかということです。
>何もかもが新鮮に見える
忘れてしまうということは、一度やったことでも、もう一度あらためてできるという事です。一度読んだ本、見た映画、行った場所、この忘れてしまった期間に始めたことをもう一度やるとものすごく新鮮な気分で行うことができるのです。
自分はちょうど、記憶が無くなってるタイミングくらいに引っ越しをしていたのです。先日、一時帰宅をしたのですが、おお、ここが我が家か、良い家買ったじゃないの、家具も良いセンスしてるんじゃない、と思うばかり。
街も、河も、道も、公園も、行きかう人の流れなんかも全て新鮮に感じられました。
>悪い習慣をやめられる
記憶が無いということは、ある意味生まれ変わったと同じような意味になります。ですのでこれを機に、以前の悪い習慣をやめられるようになります。
具体的には、いい歳になって読み続けてた週刊少年ジャンプをやめられる。大好きだったビールもそこまで飲みたいという気持ちが無くなっている。その他もろもろ、悪い習慣がこのまま忘れっぱなしになり、そのままやめられると、自分にとってプラスになるんじゃないでしょうか。
特にビールについては奥様ちゃん大喜びでありますw
>新しい習慣を始められる
前の項目と背反になりますが、頭が空っぽになると新たにそこに何か入れてやろうかという気持ちになります。悪い習慣をやめたところに、これまでやりたくても腰が重かったことを始めようという気持ちになれます。
今のところ具体的にこれといったことは挙げられないのですが、このはてなブログは改めて続けていきたいなという気持ちになりました。
とまあ、簡単に挙げるとこんなところでしょうか。
最後に三つ。
子どものいる実感が無いと言いましたが、今じゃ仲良くやってます。娘ちゃんも息子ちゃんも自分の子どもと思えないくらい可愛いのです。今が良ければ全て良し。
二つ目、こういったまとめができるのも、自分が細々とブログを書いていたことによるものだと思います。そういった意味ではこのはてなブログに感謝したいと思います。
最後に、今回の私の記憶喪失(記憶障害)は軽度のものであったためにこのような文章を発表することができたと思っています。記憶障害を患った方の中には、本当に何も思い出せない、これからの社会生活に支障をきたしてしまう、様々な方がいらっしゃると思います。
私は能天気なタイプであり、実生活で考えなくてはならないことがある分、インターネット上では明るくやっていこうと思い、本エントリを書いた次第です。
私に対しては本エントリと同じノリでリターンを返していただいて結構です。ですが、前段に書いたように記憶障害を患った方には色々な症状の方がいらっしゃいます。そのことだけは留意いただけたらと思います。
【補足】
記憶喪失といいますが、人の顔を見たり、忘れてると思ってる場所に行ったりすれば、思い出すこともある状態です。
それほど深刻なものではない、ということを付け加えたいと思います。