寿屋_おおそうじ

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プラネテス再読(第2巻)

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プラネテス2巻の読書感想文です。

この巻は新たな重要キャラクターである「ウェルナー・ロックスミス」「星野五郎」そして「田名部愛」が登場します。

 

さてこの2巻、前の巻までとちょっと様相を変えて連載物のテイストが増えてきます。

それはロックスミス博士が開発している木星往還船の開発について、そしてその乗組員の選別についてです。

 

さてまずロックスミス博士について。こちらは不倒城というサイトでしんざきさんが存分に書かれているのでそちらを紹介することで済ませてしまうとしましょう。

mubou.seesaa.net

 

次いで、ハチマキの父ゴローさん。この人はハチと違って十二分に宇宙飛行士としてのキャリアを積んでいて、木星往還計画の方から参加してくれとスカウトされるくらいの方。

それでいて最初は家庭的な面を見せながら「木星に行く気は無い」と言いながらも、最終的にはロックスミス博士を指して「オレもヤツとたいして違いがないってことだな」といい、自分のワガママを通して木星行きを決めます。

 

最後に登場するのはハチマキの代わりにDS-12号に搭乗することなる新米宇宙飛行士タナベ。彼女がこの巻で登場した時点での役割は、その名のとおり「愛」を体現するためと思われます。

まあ、まだこの時点ではその表現が上手くいかず、ハチと衝突する役割という方が多いのですが。

 

まあ2巻はこういった新キャラクターと、「木製往還計画」「DS-12号の人員入れ替え」といった内容を軸に進んでいきます。

 

個人的に好きなのはやっぱり最後のシーン。ハチマキが「自分も地球も(たぶん木星も)宇宙の一部だ」と気づくところ。

1巻のラストである「絶対的な”個”」を主張するのと対比して2巻のラスト「絶対的な”全”」を述べているように感じられます。

私個人の感想としては、この二つは相反するものでありながら、同一に存在するもののように思うんですね。うん、何言ってるんだかわかりませんね。

このあたりの「”個人”と”宇宙”」「”個”と”全”」なんてのがプラネテスのテーマなんじゃないでしょうか。

 

ということで続き物としてのテーマを示しながらも新たにスタートを切ったプラネテス第2巻。ここで示されたキーワードを軸に残り3・4巻と進んでいくことになります。

 

【雑感1】

こうやってキャラクターを並べて書いてみたら、こんな並びになるんじゃないかと思ってみたり。

【ワガママ】ロックスミス ⇔ ゴローさん ⇔ タナベ【愛】

(…と書きつつ4巻ではこれがひっくり返るんじゃないかなーという表現も?)

 

【雑感2】

2巻のラスト、ハチマキが海に突っ込んだのを助けたトラック運転手のおっちゃん。彼がいなかったらハチマキはいろんなことに気付かなかったんじゃないかなーなんて思うと超重要キャラなんじゃないかと余計な事を思ったりもします。

 

プラネテス(2) (モーニングコミックス)
 

 

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