寿屋_おおそうじ

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プラネテス再読(第3巻)

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「私の宇宙船(フォンブラウン)の能力を最大限に引き出すには、良い家族を乗っけることが大事なんだよ。あの船はそーゆーふうに造ってある」

 唐突に表紙と全く関係ないウェルナー・ロックスミス博士のセリフから入りましたプラネテス3巻感想。

この巻はハチマキの悩みと復活が描かれています。

 

無限の宇宙に取り込まれてか、帰るところを見失ったハチマキ。

彼はかつての船のクルーであるタナベの、何もかも愛する心を受け止めることで自分の行くべき道と帰るべきところを見つけたように思います。

 

てな感じで吹っ切れたハチマキは、そのままタナベにプロポーズ。二人が結ばれるところでこの第三巻は幕を閉じます。

 

そういえばこの巻で度々登場する「猫」。ハチマキのイメージとして描かれますが、最初は黒猫として現れ、最後は白猫として去っていく。このあたり何かしらのメッセージがあるんでしょうかね。再読して初めて気づきました。

 

さらに最後にはEXTRA PHASEとしてハチマキの父であるゴローさんの昔ばなしも収録。

宇宙飛行士としてハチマキより一段上に居る父である彼も、かつては帰るべきところを持たなかった(持てなかった)として描かれています。

 

息子のハチはタナベと結ばれてそこのところを決意するのに対して、父のゴローさんはすでに結婚している状態から描かれ、息子の誕生で「帰る場所」を決意するという風に描かれています。似ているようでちょっと違う父子ですね。

 

そして最後に、最初に書いたロックスミス博士のセリフ。

2巻までは自分の宇宙船を飛ばすことのみに目を向けているようなワガママな人物として描かれていると感じました。

それがここにきて「家族」というキーワードを出してきているのも面白いですね。

 

さてさて、ずいぶん時間をかけてしまいましたが、いよいよ次は最終4巻です。

これまでのお話の続きもあれば、いきなりの読み切り展開もあるボリュームのある一冊となってます。

はたして私自身、いつ続きを書けることでしょうか。

 

 

プラネテス(3) (モーニングコミックス)

プラネテス(3) (モーニングコミックス)

 

 

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